アルカリ洗濯とは、アルカリの中和力を使って汚れを落とす洗濯方法です。
アルカリ「性」の洗濯洗剤ではありません。
アルカリ「剤」や、アルカリ化した水を使った洗濯方法です。
アルカリ洗濯のすごいところはこちら。
- 部屋干し臭なし!
- すすぎ1回!
- 肌に優しい!
- 自然分解が不要(環境に優しい)!
- 洗濯槽クリーナー要らず!
私がオススメするアルカリ洗濯は以下の3種類。
- せんたくマグちゃん(マグネシウム粒)
- セスキ炭酸ソーダ
- アルカリ洗浄剤(浄・バジャンなどの市販品)
今回は【通常の洗濯洗剤との違い】【それぞれの特徴】【選び方】【使い方】をがっつり説明します!
ちなみに我が家では15年以上「浄」を愛用しています👍
アルカリ性の洗濯洗剤とアルカリ洗濯の違い
アルカリ性や弱アルカリ性の洗濯洗剤はたくさんあります。
アルカリ洗濯との大きな違いは、汚れを落とすための主成分!
■一般の洗剤:「界面活性剤」が主成分 ※石鹸も界面活性剤
- 汚れを引きはがして落とす
- 泡立つ
- 液体・粉、両方のタイプがある
- アルカリ剤は効果をアップするための「助剤」として配合されている
■アルカリ洗濯:「マグネシウム粒」または「アルカリ剤」が主成分
- 汚れを中和して落とす
- 泡立たない
- アルカリ剤は粉タイプのみ
アルカリ剤とは?
有名なアルカリ剤と言えば、弱アルカリ性の「セスキ炭酸ソーダ」「重曹」。
酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム・弱アルカリ性)もお仲間。
アルカリ洗浄剤(浄・バジャン)には、アルカリ性の「炭酸塩(炭酸ソーダ)」が使われています。
弱アルカリ性の「セスキ炭酸ソーダ」や「重曹」も、熱を加えるとアルカリ度が高くなり「炭酸塩」に変化します😊
どうして臭わないのか、肌や環境にいいのか
まず、それぞれの原因を簡単に説明すると…
原因 | |
---|---|
臭いの元・ 肌への刺激 | 衣類に残る石鹸カスや 洗濯槽のカビ |
洗濯槽のカビ | 石鹸カス |
環境への負担 | 有機物(生分解が必要) ※生分解:有機物が無機物になる(自然に還る)まで分解される事。 |
石鹸カスの元となるのが、界面活性剤。
界面活性剤は汚れをよく落としてくれますが、すすいでも残りやすい(落ちにくい)のが難点。
また、有機物なので自然界での分解にも時間がかかります。
アルカリの性質を利用する洗濯では、界面活性剤を必要としないため上記の原因が全て排除されます。
これまでに蓄積した石鹸カスやカビもだんだん取れて行きます👍
そもそもの原因が無くなるので、香り付けや殺菌も必要なし!
アルカリ洗濯の注意点と使い方のコツ
- ウール・シルク・カシミアなどの動物性繊維には使えません。
- 今までに付いた洗濯槽のカビが剥がれてきます。
黒いピラピラが洗濯ものに付いてしまうので(手で取れます)、使う前に一度、洗濯槽クリーナーで掃除をしておくことをオススメします。 - ぬるま湯を使うと汚れ落ちの効果がアップします。
お風呂の残り湯がぴったり。 - 汚れが強い場合は次の内のどれかをやってみる!
・1時間以上漬け置きしてから洗う
・酸素系漂白剤で洗う
・石鹸で予洗いをする
アルカリ洗濯の種類と選び方(ピッタリな人)
実際に使った上での私の独断(ズボラ目線)でのオススメ基準がコチラ!
マグちゃん | エコ洗濯を極めたい人 漬け置き時間、または洗い時間を15分以上取れる人 |
セスキ炭酸ソーダ | 気温や汚れの度合いで洗い方の調整ができる人 |
バジャン | 手軽さ+エコ要素に妥協はしたくない人 |
浄 | 楽にエコ洗濯をしたい人(ズボラ向け) |
洗い上り(仕上がり)の違いは?
通常の洗濯洗剤のみだとバッキバキになりますが、アルカリ洗濯は比較的柔らかく仕上がります。
私は元々が柔軟剤なしで「バキッと固め」の仕上がりが好みなので、アルカリ洗濯の仕上がりはちょっと物足りません(柔らかすぎる)😆
すすぎの時にクエン酸を入れると、柔らかさが増すそうです。
アルカリ洗濯のみで洗い上がりが柔らかい順に並べると(私調べ)、
【柔らかい】浄 → マグちゃん → バジャン → セスキ炭酸ソーダ【固め】です。
マグちゃんの特徴と使い方
洗剤を一切使わず、水とマグちゃん(マグネシウム粒)だけで洗濯ができます。
洗浄力を高めたい場合は洗剤との併用もOK!
マグちゃんの使い方のポイント
マグちゃんで上手に洗濯をするには2つポイントがあります。
- マグちゃん(マグネシウム)の量
洗たく量4㎏までは200g、それ以上は300gが必要。
※マグちゃん数個分 - 洗濯の時間
水をアルカリ化するのには20分以上かかるので、以下のどちらかの方法で洗います。
アルカリ化しない水で洗っても汚れは落ちません(ただの水なので)。
▶15分以上マグちゃんを漬けた水で洗う
▶洗い時間を20分以上にする
その他
- より洗浄力を高めたい時は、すすぎを2回にする
- ドラム式もOK
- うっかり乾燥機に入れても大丈夫
【せんたくマグちゃん】
50gの2個セット。最近はドラッグストアでも販売されています。
70g×3個セットもあります。マグちゃんは楽天の方がお安め。
Amazon 楽天市場
自作マグちゃん
マグネシウムペレットを買って、同じようなものを自作することもできます。
最近は、自作マグちゃん用のネットも販売されています。
【マグネシウムペレット400g】
純度99.99%のマグネシウム粒。直径5㎜で洗濯などに使いやすいサイズです。
マグネシウムはお風呂に入れても良いので、600gとか多めの量を買うのもオススメ。
マグネシウム入浴の効果:お湯が柔らかくなる・不足しがちなミネラルであるマグネシウムを経皮吸収できる
Amazon 楽天市場
【洗濯ネット小】
100~150gくらいのマグネシウム粒が入る大きさ。
洗濯ネットならなんでもOKですが、口がしっかり閉まるものであることが大事!マグネシウムを入れた後、縫い付けて閉じてももOK!
洗濯中にマグネシウム粒がこぼれると拾い集めるのが本当に大変💦
Amazon 楽天市場
セスキ炭酸ソーダの特徴と使い方
セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすく、汚れを落とすのにも適したアルカリ度👍
お掃除にも使えるので、洗剤類があれこれ増えないのもイイところ!
ドラッグストアや100均で手軽に買えるのもイイ。
洗濯での使い方
- 量:水30Lに対して大さじ1
すすぎ1回で普通に選択するだけ - 冷たい水だと少し溶けにくくなるので、冬場などは洗濯物を入れる前に水に入れて攪拌してから使うとGOOD
- 襟や袖口、脇などの汚れには、水に溶かしたセスキ炭酸ソーダをスプレーしておくか、漬け置き洗いがオススメ
石鹸で予洗いでもOK
バジャンの特徴と使い方
炭素塩と重曹(アルカリ剤)が主成分の洗濯洗浄剤。
重曹水を電気分解する特許技術で、そんじょそこらの合成洗剤よりも汚れを落とすことがドイツの調査機関で確認済み!
肌や環境への影響に徹底的にこだわっています→界面活性剤ゼロ・無リン・無蛍光剤・無香料
もちろん、環境への負担もほとんど無し。
普通の洗濯洗剤と同じように使えます。
肌や環境のことを最優先するならコレ👍
【ライトウェーブ】洗濯洗剤「バジャン」
バジャンを溶かした水でメダカも生きられるほど安全な洗濯洗剤。
ドラム式には専用のものを使った方がお得。
Amazon 楽天市場
浄の特徴と使い方
炭酸塩(アルカリ剤)と善玉バイオの力で汚れを落とします。
※善玉バイオ:酵母や乳酸菌、麹を利用した独自開発の善玉菌
ごく少量の界面活性剤(通常の洗剤の0.5%以下)と酸素系漂白剤などが配合されていて、肌や環境への影響にもしっかりと配慮しつつ、汚れ落ちの効果もしっかりと期待できる設計になっています。
仕上がりは一番柔らか。
私は15年前にコレを使って、アルカリ洗濯にはまりました。
たまに更なるシンプルさを求めてマグちゃん・セスキ炭酸ソーダ・バジャンに浮気しますが、結局「浄」に戻ります。
それくらい洗剤としてもバランスが良く使いやすい!
オススメ! 【エコプラッツ】善玉バイオ「浄」洗濯洗剤
メインで愛用している洗剤。
アルカリ洗濯において使いやすさは断トツ。ズボラ向け👍
ドラム式洗濯機もOK!
Amazon 楽天市場
浄とバジャンの比較
どちらも主成分が炭酸塩のアルカリ洗浄剤ですが、汚れを落とすために採用している成分(プロセス)が若干違います。
- 浄は、アルカリ剤と酵母や麹、乳酸菌などを使った善玉バイオの力で汚れを落とします。
- バジャンは、アルカリ剤と電気分解した重曹で汚れを落とします。
「浄」と「バジャン」の成分の違い
浄 | バジャン | |
---|---|---|
成分 | 炭酸塩 水軟化剤 分散剤 再汚染防止剤 酵素(善玉バイオ) 植物由来脂肪酸 酸素系漂白剤 | 炭酸塩 重炭酸塩(重曹) けい酸塩 硫酸塩 分散剤 酵素 酵素安定化剤 |
界面活性剤 | あり ※植物由来 | なし |
漂白剤 | あり(酸素系) 無しバージョンもあり | なし |
蛍光剤 | なし | なし |
リン酸 | なし | なし |
香料 | なし | なし |
以上、私の独断と偏見による「アルカリ洗濯のススメ」でした😆
環境や身体への負担がないのはとても大切なことですが、日常のストレスも減らしてくれてこそ優秀なアイテムだと思って居ます。(ズボラ論)
アルカリ洗濯は、結果として、臭いによる2度洗いや洗濯槽の掃除が不要となるのも多大なメリット👍
自分のこだわり度合いと照らし合わせて、最適のものを選んでくださいね。